特例有限会社を取締役会設置会社である株式会社に移行することの可否につき肯定説と否定説があるようですが,実務上の取扱いはどうでしょうか?肯定説で取り扱う。特例有限会社を取締役会設置株式会社に移行するためには,代表取締役を取締役会において選定しなければならない(法362条2項3号)が,特例有限から株式会社への定款変更をすべき株主総会時には,当該総会で選任された取締役又は任期中の取締役は,商号変更の効力発生が登記であるため(整備法45条2項)移行後の株式会社の取締役たる地位を有していない。したがって,その時点で株式会社の取締役会を開催することができないことと解されて否定説は発しているものであるが,株式会社移行後の代表取締役を定款によって定めることによって,登記と同時に定款によって選定された代表取締役の効力が生じることとなるので,定款によって代表取締役が選定されているときに限って,登記は受理される(登記研究699号191ページ)。栃木県全体研修会18.9.30

古橋 清二

昭和33年10月生  てんびん座  血液型 A 浜松西部中、浜松西高、中央大学出身 昭和56年~平成2年 浜松市内の電子機器メーカー(東証一部上場)で株主総会実務、契約実務に携わる 平成2年 古橋清二司法書士事務所開設 平成17年 司法書士法人中央合同事務所設立