祭祀承継者に後見開始の審判がおりました。この場合、祭祀財産の管理は、成年後見人が行うことになるのでしょうか
 祭祀承継者は、成年被後見人であってもなることができるとされています(東京家庭裁判所 平成21年(家)第4786号)。

 ですので、祭祀承継者であるものに後見開始の審判がなされたとしても、祭祀承継者としての地位には影響を及ぼさないものと考えられます。

 ところで、後見開始の審判がなされると、成年被後見人の財産は成年後見人が管理して行くことになります(民法859条)。

 成年被後見人である祭祀承継者の祭祀財産も、その他の財産(預貯金や不動産)と同様に、成年後見人によって管理が行われていくものと考えられます。

(文責 佐野貴盛)

古橋 清二

昭和33年10月生  てんびん座  血液型 A 浜松西部中、浜松西高、中央大学出身 昭和56年~平成2年 浜松市内の電子機器メーカー(東証一部上場)で株主総会実務、契約実務に携わる 平成2年 古橋清二司法書士事務所開設 平成17年 司法書士法人中央合同事務所設立