相続登記をしないとなぜ複雑なことになってしまうのですか
 相続が発生したにもかかわらず、遺産分割協議をせずに放置しておくと、相続人が死亡した場合は相続人の地位が相続人全員に引き継がれてしまいます。このような状態が順次発生してしまうと、相続人の権利や義務を引き継いだ者が次第に増えていってしまいます。

 遺産分割協議は、協議に参加した相続人の全員が合意することによりはじめて成立するため、上記のように相続人の権利義務を引き継いだ方が増えてしまうと、遺産分割協議の成立が困難な状況になってしまうおそれがあります。

 また、相続人の権利義務を引き継いだ方々が増えていくということは、中には認知症を患ってしまった方や海外に居住している方、行方不明となっている方など、簡単には協議できない方々が出現してくる可能性があります。

 以上のことから、相続や相続登記をせずに長期間か経過すると、複雑な状況になってしまうおそれがあるわけです。

(文責 古橋清二)

古橋 清二

昭和33年10月生  てんびん座  血液型 A 浜松西部中、浜松西高、中央大学出身 昭和56年~平成2年 浜松市内の電子機器メーカー(東証一部上場)で株主総会実務、契約実務に携わる 平成2年 古橋清二司法書士事務所開設 平成17年 司法書士法人中央合同事務所設立