真相は闇の中
東京から東北新幹線に乗り込んだ。隣に座った女性がお弁当の蓋を開け、一瞬固まったと思ったら、残念そうに蓋をしめ、弁当を前に置いたまま、スマホをいじり始めた。さては、お箸が入っていなかったのではないか?
僕も弁当食べ終わったので、使います?って聞いてみようかな
はい、ありがとうございます。なんてことにはならないだろうな。
さっき、売り子さんが通ったとき、少し手を上げようとしてたな。でも、売り子さん、気がつかなかった。やっぱり、箸がないのかな
今度売り子さん来たとき、彼女が箸あります?って聞いて、ありません、と断わられてしまったら、どうしよう。箸がないことは確定的になるけど、箸がなくて目の前の弁当が食べられないなんて、彼女、さらし者になるな。大丈夫だよ、ってなぐさめるのも変だし、そもそも、そんな関係じゃないし
そうだ。僕が弁当買って、その箸をあげればいいんだ。僕は、さっき使った箸を使って、『弁当1個じゃ足らないね』って言って、笑ってみせたらどうだろう。
もうすぐ仙台についちゃうよ。仙台で降りるのかな。僕は青森まで行くから、仙台で降りないのなら、まだ楽しめるな。
そうか、仙台で降りちゃうんだ。楽しませてくれて、ありがとう!
司法書士の古橋清二でした。
(本稿の内容は、一部事案を変更し、または複数の事案を組み合わせています)
投稿者プロフィール
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昭和33年10月生 てんびん座 血液型 A
浜松西部中、浜松西高、中央大学出身
昭和56年~平成2年 浜松市内の電子機器メーカー(東証一部上場)で株主総会実務、契約実務に携わる
平成2年 古橋清二司法書士事務所開設
平成17年 司法書士法人中央合同事務所設立
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