（９）収集すべき書類等

　　　　　収集すべき書類等は次のようなものである。

　　　　　①　印鑑　　　会社実印、銀行取引印、個人実印

　　　　　②　不動産　　不動産登記済証、登記識別情報

　　　　　③　事業所の賃貸借契約書

　　　　　④　督促状、訴訟関係書類、差押関係書類

　　　　　⑤　租税・社会保険等の納付済書控

　　　　　⑥　従業員関係　　従業員名簿（住所、氏名、生年月日、入社年月日）、就業規則（労働協約）、給与規定等、退職金規定、賃金台帳（賃金台帳そのものが存在しない場合には給与明細書の写し等）

　　　　　⑦　営業許可　　　許可証、認可証、廃業届

　　　　　⑧　リース・クレジット関係　　リース契約書、支払予定表、請求書、クレジットカード

　　　　　⑨　買掛金、下請代金　　契約書、請求書・納品書（締切日と支払予定日をメモ）

　　　　　⑩　不渡りになった手形・小切手

　　　　　⑪　預金関係　　預金通帳（記帳すること）、定期預金（記帳すること）、預金証書、当座勘定照合表（２年分）、手形帳（耳を含む）、小切手帳（耳を含む）

キャッシュカード

　　　　　⑫　売掛金　　請求書、注文書（仕掛中のものがわかるもの）

　　　　　⑬　貸付金、立替金、前払費用の内容がわかるもの

　　　　　⑭　在庫品の名称、個数、売却の可否、売却可能な場合は処分予定価格の一覧表

　　　　　⑮　機械器具の名称、個数、売却の可否、売却可能な場合は処分予定価格の一覧表

　　　　　⑯　自動車　　車検証コピー、クレジット・リースの契約書、任意保険証書コピー

　　　　　⑰　有価証券　信用金庫等の出資証券、株式等の残高明細書、ゴルフ会員権、その他の預り証等

　　　　　⑱　保険関係　保険証券、保険解約返戻金計算書（保険会社に作成を依頼する）

　　　　　⑲　株主総会議事録等の綴り

　　　　　⑳　会計帳簿　現金出納帳、売掛金台帳、買掛金台帳、手形台帳、小切手台帳、総勘定元帳

 

「司法書士のための破産の実務と論点」（古橋清二著　2014年4月民事法研究会発行）より