遺言を作成することで、後継者に株式等を集中することが可能です。●遺言の種類とその特徴
遺言には主に「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」の2種類があります。それぞれの特徴は次のとおりです。
遺言には主に「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」の2種類があります。それぞれの特徴は次のとおりです。
自筆証書遺言 | 公正証書遺言 | |
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作成方法 | 遺言者が、日付、氏名、財産の分割内容等全文を自書し、押印して作成。 | 遺言者が、原則として、証人2人以上とともに公証人役場に出かけ、公証人に遺言内容を口述し、公証人が筆記して作成。 |
メリット | ・手軽に作成できる。 ・費用がかからない。 |
・遺言の形式不備等により無効になるおそれがない。 ・原本は、公証人役場にて保管されるため、紛失・隠匿・偽造のおそれがない。 ・家庭裁判所による検認手続が不要である。 |
デメリット | ・文意不明、形式不備等により無効となるおそれがある。 ・遺言の紛失・隠匿・偽造のおそれがある。 ・家庭裁判所の検認手続が必要である。 |
・作成までに手間がかかる。 ・費用(注)がかかる。 (注)費用の目安として、1億円の遺産を3人の相続人に均等に与える場合は、約10万円の手数料が必要となる。 |
●遺言の注意点
遺言はいつでも撤回できるため生前贈与ほど後継者の権利が確実でないこと(複数の遺言書が発見された場合には、最新の遺言書が優先)に加え、遺留分の問題(Q8参照)や遺言の有効性をめぐるトラブルが起きることもあります。