株主の情報が把握できていないことがあった場合 「株主リスト」はどうすればよいですか

 「株主リスト」は、株主名簿の記載等により会社が把握している情報をもとに作成される。

 法務省は、適法に株主総会が開催され、その旨の議事録が作成されていながら、 「株主リスト」のみ作成できないという事態は想定し難いと考えているようであり、例えば、登記申請を懈怠していた事案において、株主総会時の株主が判明しないなどと記載した上申書を添付することによる救済措置は検討していないようである。

 そのため、株主リストの作成ができない場合には、登記申請は却下されるものと考えられる。

 したがって、現在の株主の氏名等をもとに、過去の株主総会までに行われた株式の譲渡や相続の状況を確認の上、株主総会時の株主の情報の把握に努める必要がある。なお、株主の情報の把握に当たっては、税務署において、確定申告書の閲覧をし、その別表2を確認することも有益と考えられる。

古橋 清二

昭和33年10月生  てんびん座  血液型 A 浜松西部中、浜松西高、中央大学出身 昭和56年~平成2年 浜松市内の電子機器メーカー(東証一部上場)で株主総会実務、契約実務に携わる 平成2年 古橋清二司法書士事務所開設 平成17年 司法書士法人中央合同事務所設立