後継者教育は、どのように行えばよいですか?

後継者を選定した後には、社内・社外教育をして、来るべき承継に備えましょう。
自社の置かれた状況により取るべき手段は異なりますが、円滑な事業承継のためには意識的な後継者の育成が不可欠です。具体的には、次のようなものがあります。(1)社内での教育の例
 
教育例
 
効果

各部門をローテーションさせる

経験と知識の習得
 
自社の各分野(営業・財務・労務等)をローテーションさせることにより、経験と必要な知識を習得させることができます。

責任ある地位に就ける

経営に対する自覚が生まれる
 
経営幹部等の責任ある地位に就けて権限を委譲し、重要な意思決定やリーダーシップを発揮する機会を与えましょう。

現経営者による直接指導

経営理念の引継ぎ
 
指導内容は経営上のノウハウ、業界事情にとどまらず経営理念の引き継ぎまで行われます。
(2)社外での教育の例
 
教育例
 
効果

他社での勤務を経験させる

人脈の形成・新しい経営手法の習得
 
人脈の形成や新しい経営手法の習得が期待でき、自社の枠にとらわれず、アイデアを獲得することもでき ます。

子会社・関連会社等の経営を任せる

責任感・資質の確認
 
子会社・関連会社等がある場合は、一定程度実力が備わった段階で、それらの会社の経営を任せてみま しょう。この経験は、経営者としての責任感を植え付け、資質を確認する上で最適な機会です。

セミナー等の活用

知識の修得、幅広い視野を育成
 
企業経営者の二世等を対象とした外部機関によるセミナーがあります。経営者に必要とされる知識全般を 修得でき、後継者を自社内に置きつつ、幅広い視野を育成することができます。
次のような外部機関によるセミナーがあるのよ。
○経営革新塾【実施主体:全国の商工会議所・商工会】
新事業展開等を目指す若手後継者等を対象に、経営戦略、組織マネージメント等の知識・ノウハウ、成功事例研究等、経営革新に役立つ実践的な知識を約20~30 時間程度で修得。費用は一人約5,000 円。
商工会議所開催案内はこちら ⇒ http://www.sogyojinzai.jp/02kaisai.html
商工会開催案内はこちら ⇒ http://compass.shokokai.or.jp/jigyou/semi-juku/index.html
○経営後継者研修【実施主体:中小企業大学校】
後継者候補や従業員等の幹部候補等を対象に、経営者マインドや能力開発、経営戦略、マーケティング、財務、人的資源管理、情報化及び経営法務等を、ケーススタディや企業実地研修も取り入れながら10ヶ月かけて修得。
費用は一人1,260,000 円(税込)平成29年度実績
中小企業大学校 東京校:http://www.smrj.go.jp/inst/tokyo/index.htm
※ 詳しくは、中小企業大学校HPをご覧ください。 http://www.smrj.go.jp/institute/index.html

古橋 清二

昭和33年10月生  てんびん座  血液型 A 浜松西部中、浜松西高、中央大学出身 昭和56年~平成2年 浜松市内の電子機器メーカー(東証一部上場)で株主総会実務、契約実務に携わる 平成2年 古橋清二司法書士事務所開設 平成17年 司法書士法人中央合同事務所設立